捻挫
捻挫とは?|石山東洋鍼灸整骨院
捻挫は関節に生じる損傷で、腫れや痛み、発熱、発赤などの症状を伴います。関節は一定の範囲内で動くように設計されており、その範囲には個人差があります。例えば、体が柔らかい人は可動域が広いといえます。
しかし、この可動域を超えてしまうと関節周囲の軟部組織が損傷し、捻挫が発生します。つまり、捻挫とは関節に生じる損傷であるといえます。
人体は骨同士がつながることで構成されており、それらの接合部が関節です。そのため、捻挫はどの関節にも起こりうるものなのです。
では、捻挫による痛みの原因を詳しく見ていきましょう。
捻挫による痛みの原因|石山東洋鍼灸整骨院
捻挫の際に痛みが発生するのは、関節周囲の軟部組織が損傷するためです。もし軟部組織が存在しなければ、関節は自由に動きすぎてしまい、正常な機能を維持できません。
軟部組織によって動きが制限され、適切な動作が保たれています。
関節を支える主な軟部組織には以下のものがあります。
・靭帯
・関節包
・筋肉
・軟骨
・関節唇
・脂肪体
これらのいずれか、または複数が損傷すると痛みが生じます。
例えば、足首の捻挫を例に見てみましょう。
足首の関節は、内側から関節→靭帯→筋肉→関節包→脂肪→皮膚の順で構成されています。(関節によってこの順番は異なります)
足首を捻ると、まず関節が開き、次に靭帯が損傷します。その後、筋肉や関節包にまで影響が及び、重症の場合は関節包まで損傷が及ぶこともあります。
特に捻挫の約70%が靭帯損傷を伴うといわれています。その理由は、靭帯がほとんど伸縮性を持たないためです。
筋肉や関節包にはある程度の伸縮性があるものの、靭帯は伸縮性が乏しく、無理な力が加わると損傷しやすいのです。「靭帯が伸びる」という表現を耳にすることがありますが、実際には靭帯が部分的に切れているか、損傷によって機能が低下しているケースが多いです。
捻挫が起こりやすい関節|石山東洋鍼灸整骨院
1. 足関節(足首)
日常生活でもスポーツ中でも頻発する捻挫の代表例です。足首は大きく可動する関節のため、負荷がかかりやすく、捻挫のリスクが高くなります。
2. 膝関節
膝は靭帯や筋肉によって強固に守られているため、日常生活での捻挫は稀ですが、スポーツによる損傷が多く見られます。特にバスケットボールやバレーボール、ラグビー、アメリカンフットボールなどの競技で発生しやすいです。膝は回復が遅れやすい部位でもあります。
3. 手関節(手首)
頻度は少ないものの、手をついた際に発生するTFCC損傷(三角線維軟骨複合体損傷)があります。手関節の軟骨が損傷することで痛みが生じ、繰り返しの動作や強い衝撃が原因となります。
4. 肘関節
発生頻度は低いですが、柔道や格闘技での組手、転倒時に巻き込まれることで捻挫するケースがあります。肘の構造上、捻挫の診断が難しい部位でもあります。
その他、交通事故で発生する頸部捻挫(むち打ち)や、ぎっくり腰による腰部捻挫などもあります。
捻挫の施術方法|石山東洋鍼灸整骨院
捻挫の主な原因は炎症です。そのため、まずは炎症を抑えることが重要になります。急性期にはアイシングを行い、患部の腫れを抑えましょう。
その後、炎症を取り除き、痛みを軽減する施術を行います。
1.ハイボルテージ施術
高電圧の電流を用いた施術で、炎症の抑制や痛みの軽減に効果が期待できます。靭帯や筋肉、関節包に対してアプローチが可能なため、幅広い捻挫に対応できます。
2.鍼灸施術
鍼を用いた施術により、血流を促進し、炎症の除去や痛みの緩和が期待できます。ただし、関節内に鍼を刺すことはできないため、軽度の捻挫に適しています。
捻挫はクセになる?|石山東洋鍼灸整骨院
「捻挫を繰り返す」という声をよく耳にしますが、実際には 捻挫が完全に治りきっていないことが主な原因です。特に靭帯が損傷したままだと、関節の安定性が低下し、ちょっとした動作でも再び痛みが出ることがあります。
靭帯の役割
靭帯の重要な役割は 関節の動きを制限する ことですが、それだけではありません。もう一つの役割は 「動きのガイド」 です。
例えば、椅子に座って膝を曲げ伸ばししてみてください。まっすぐ動かせるのは靭帯が正しい動作をガイドしているからです。
靭帯が損傷すると、このガイド機能が低下し、関節の動きが不安定になり、余計な負担がかかって痛みが発生します。これが捻挫がクセになると言われる理由です。
何度も捻挫を繰り返している方や、違和感が残っている方は、ぜひ石山東洋鍼灸整骨院までご相談ください。