ゴルフ肘
- ゴルフでスイングをすると肘が痛む
- ゴルフでフォロースルーのときに肘が痛む
- 素振りでは痛くないが、ボールを打つと痛みが出る
- 物を持ち上げた際、腕に痛みが走る
- 肘の内側が痛い
ゴルフ肘とは|石山東洋鍼灸整骨院
昨今ゴルフ人気が再燃し始めている中、ゴルフを始める方が増えてきました。
プロゴルファーの方が世界でも活躍しているのもその要因ですね。
そんなゴルフを始めたばかりの方やゴルフの熟年者でもなりやすい怪我の一つである「ゴルフ肘」について説明していきます。
ゴルフ肘は通称であって、正式な怪我の名前は「上腕骨内側上顆炎」といいます。
ゴルフで使う筋肉の大部分が肘の内側のポコッと出ている骨(内側上顆)に付くので、そこの負担が大きくなり、炎症を起こしてしまう怪我です。
≪内側上顆に付く筋肉≫
〇長掌筋
〇浅指屈筋
〇円回内筋
〇尺側手根屈筋
〇橈側手根屈筋
これら5つの筋肉のうち4つが肘から手首をまたぎ、指の骨などに付きます。(2関節筋)
これらの筋肉が何らかの影響で硬くなってしまい、付着部分の骨を引っ張ることで炎症が起き、痛みを発することになります。
ゴルフをしている方になりやすいという点からゴルフ肘というの名前が付けられていますが、実際はゴルフ以外にも起こりうる怪我です。
主婦の方や手首をよく使う仕事をされている方などにも起きやすい怪我となります。
ゴルフ肘になるメカニズム|石山東洋鍼灸整骨院
ゴルフスイングをする際の動作を以下の写真で見ていただきたいのですが、スイング時の肘はどのようになっていますか?
スイングの動作と一緒に筋肉の状態も説明していきます。
①テイクバック
スイングを開始すると同時に肘はどんどん曲がっていきます。
➡このとき筋肉はどんどん縮んでいきます。
②トップ(トップオブスイング)
そしてトップまっで行くと肘の曲がる角度は最大になります。
➡ここで筋肉は最も伸びている状態です。
③フォロースルー
そこから勢いよくクラブを振り下ろし、スイングをすると肘は一気に伸ばされます。
➡この際に筋肉は球を打つために力が入りつつ、最大限に伸ばされる状態です。
④フィニッシュ
勢いよく伸ばされた肘は曲がり、力が抜けていきます。
➡筋肉は緩まり、力は入っていない状態です。
この中でも一番問題があるのは「③のフォロースルー」です。
筋肉は力を発揮するために収縮していくにもかかわらず、スイングで急激に伸ばされてしまう状態です。これを専門用語で『遠心性収縮』といいます。
筋トレなどでは効果を発揮する収縮方法ですが、スイングという急激かつ短時間で行われると負担が一気に集中してしまいます。
筋肉が収縮している際に、「筋肉の付着部に引っ張られる力が働く」+「伸ばされる際にも付着部に引っ張られる力が働く」という筋肉の付着部には2つの引っ張られる力が加わるので、炎症が起きやすくなります。
これがゴルフ肘のメカニズムですが、ゴルフをされる方以外でもなり得るものだとご理解いただけたかと思います。
これに関しては繰り返しの筋肉疲労からくる緊張状態が続き、筋肉の付着部に炎症が起きるものです。
ゴルフ肘のセルフチェック|石山東洋鍼灸整骨院
肘の痛みがゴルフ肘であるかどうかを判断する際に、まず確認していただきたいのは「肘のどの部分に痛みが出るのか」です。
肘の内側・骨がボコッと出ている場所を押して痛みが出たり、その骨から1cm手の方に移動した場所を抑えて痛みが出るかどうかです。
痛みが出ればゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)の可能性が非常に高くなりますので、詳しく診てもらう必要があります。
≪ゴルフ肘になりやすい方のスイング≫
〇手打ちになっている
〇肘に力が入りすぎたスイング
〇肘から先を固定しすぎたスイング
〇手首をよく使うスイング
〇スイング時に肘が脇から離れている
〇グリップにもかなりの力が入っている
一度ご自身のスイングを確認してみてくださいね。
ゴルフ肘の施術方法|石山東洋鍼灸整骨院
ゴルフ肘の原因は使い過ぎによる筋疲労によるものです。
ですので、そのゴルフ肘に関係する筋肉を様々な方法で施術していきます。
【超音波ハイボルテージ施術】
超音波ハイボルテージ施術は1秒間に何百万回の微弱振動を与え続けます。これにより微弱なマッサージ効果を得られ、筋肉の緊張を緩和させることができます。
細胞の活性も促すので、炎症を除去する効果も期待できます。
またこの微弱振動は体の深部まで到達してくれますので、手では触れられない部分にまで刺激を伝えることができます。
【鍼灸施術】
鍼灸施術も超音波ハイボルテージ施術同様、筋肉の緊張緩和を目的とし筋肉の硬い部分に鍼を打っていきます。そしてその鍼に電気を繋ぐとより筋肉が緩み、症状が緩和されます。
超音波ハイボルテージ施術のように鍼も深部まで届かせられるので、原因の筋肉に直接アプローチをすることができます。
超音波ハイボルテージ施術・鍼灸施術のどちらともゴルフ肘に対しては有効なのですが、「1日でも早く治したい」という場合はこの2つの施術を同時に行うことでより効果も高まります。
症状をしっかり診させていただいた上で最善の選択をさせていただきます。
ゴルフ肘と診断された際は「安静にしておいてください」と言われるのがほとんどかと思います。
ですが、ゴルフというスポーツはなかなか1人でやることは少ないと思います。
大事な友人や大事な取引先、大事な上司・部下など付き合いでやることの多いスポーツです。
大津市石山の石山東洋鍼灸整骨院ではそういった理由も理解した上で施術内容や施術のペースをお伝えさせていただきます。
本当を言うと安静にして治すのがベストなのですが、なかなか難しいのが現実です。
ゴルフは仮に休んでも日常生活でも多用する部分となります。
ですので、早い段階での運動指導をさせていただいて「動かしながらの回復」を目指していきます。
これを理解して行うことが重要だと考えております。