こんにちは！大津　石山・瀬田にある石山東洋鍼灸整骨院鍼灸師の蒲原です(^^ゞ

 

 

今回は産後の方に多い腱鞘炎（別名：ドケルバン病）についてお話していきます！

 

 

ドケルバン病とは、手首の親指側にある腱（短母指伸筋腱と長母指外転筋腱）が通る腱鞘に炎症が起きて、痛みや腫れが出る疾患です。

 

 

 

とくに産後の女性に多いため、「産後腱鞘炎」とも呼ばれています。

 

 

 

原因

 

 

 

 

1. 抱っこの繰り返し動作

 

 

新生児の頭を支えるために、手首を小指側に倒した状態（尺屈）で親指を開く動きが頻繁になります。この負担が腱と腱鞘を摩擦し、炎症に。

 

 

2. ホルモンバランスの変化

 

 

妊娠〜産後に分泌される「リラキシン」というホルモンが、関節や腱をゆるめ、腱鞘が不安定になりやすくなります。

 

 

3. 睡眠不足・疲労・ストレス

 

 

産後の生活リズムの乱れによって回復力が落ちることで、炎症が慢性化しやすくなります。

 

 

 

 

 

 

主な症状

 

 

• 親指を動かすと手首の親指側に鋭い痛み

 

 

• 腫れや熱感を伴うことも

 

 

• 物を持つ、赤ちゃんを抱く、タオルをしぼるなど日常動作が困難に

 

 

• フィンケルシュタインテスト陽性（親指を握って小指側に曲げると激痛）

 

 

治療法

 

🔸保存的治療（初期段階）

 

 

1. 安静・動作制限

 

 

・サポーターやテーピングで固定

 

・重い物や繰り返し動作を避ける

 

→ 「とにかく休ませる」が第一歩！

 

 

 

 

2. 冷却

 

 

炎症が強い初期は氷のうや冷湿布でアイシング（1回15分、1日数回）

 

 

 

3. 鍼灸治療（とくに効果的！）

 

 

• 前腕の筋緊張緩和、血流改善、炎症抑制

 

 

 

• 局所ではなく、経絡的に肘や肩から調整

 

 

 

• 自律神経調整や疲労回復にもつながる

 

 

 

 

→ 母体回復と同時に手の痛みも改善しやすい

 

 

 

 

 

🔸症状が強い場合

 

 

• 整形外科でのステロイド注射（即効性あり。ただし頻繁には打てない）

 

 

• ごく稀に**手術（腱鞘切開）**が選択されることも

 

 

 

日常で気をつけたいポイント

 

 

 

• 抱っこは腕や肘、背中全体を使って負担分散

 

 

• スリングや抱っこ紐を活用

 

 

• 寝不足やストレスを溜めない（難しいですが💦）

 

 

• 可能なら家族の協力を得て手首を休める時間をつくる

 

 

 

 

まとめ

 

 

産後のドケルバン病は、「育児を頑張る証」のようなもの。でも放置すると慢性化や腱断裂リスクもあるので、早めの対処が大切です。

 

 

 

 

鍼灸や東洋医学的アプローチは、産後の全身の不調にも対応できるため、とても相性が良いです。手首の痛みだけにとらわれず、体全体の回復をサポートする視点が求められます。

 

 

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